小田急ロマンスカーに久々にロマンスカーと呼ぶに相応しい、ロマンスカーが登場しました。
小田急ロマンスカーといえばやっぱり展望席。前に登場したEXEは普通の特急電車。観光用としては乗る者の心をくすぐるには今ひとつ物足りないものでした。

そして、ついに今年3月新しいロマンスカーが登場しました。
その名もVSE。

今回は、その新型特急に乗って小田原駅まで行ってみることにしました。

東京の東よりに住んでいる自分としては、小田原に行くと言えばやっぱりJR。東海道新幹線や踊り子号、快速などを利用するほうが便利。わざわざ新宿まで来てロマンスカーに乗ることはほとんど無い。
そういう自分が、今回小田急ロマンスカーを選んだのは、やっぱり新型電車に乗ってみたいという子供のような好奇心があってのことです。

やはり新型となると人気も高いようなので、2時間前から特急券を買っておきます。
幸い掲示板によれば、16時10分発の新型電車は空席があるようです。

しかし、販売機にパスネットを入れても切符が出てこないのです。

「あれ?おかしいな」

と、何度かチャレンジしますがやはりダメでした。そこで呼び出しのボタンを押して駅員さんを呼びます。

自分「すみません。なぜか切符がでないんですけど・・・?」
駅員「あ、では窓口でどうぞ。」
友人「パスネットでも買えますか?」
駅員「買えますよ。」
友人「わかりました。どうも。」

今回は、昔から付き合いのある友人が付き合ってくれました。こういうバカな企画に参加してくれる人もそうはいないので貴重な存在です。

さて、地下の窓口へ行くと若い女性の係員が座ってました。

友人「すみません。四時十分の特急、小田原まで、二人お願いします。」
係員「どちらまでですか?」
友人「小田原!」(ちょっと声が大きくなる・・・聞こえなかったかな?と思ったからでしょう。別に怒っているわけではない。)

係員「乗車券は要りますか?」
自分「パスネットがあります。パスネットでも買えるって聞いてきたんですけど・・・」
係員「パスネットの場合は、今度から先に提示してください!!」

我々、二人はここで「今度から」という言葉でカーッとなってしまう・・・が。
でも落ち着いて・・・

友人「じゃあ、再発行してください」

・・・係員は我々が「仕方ないなぁー。じゃあ今回は現金で払うよぉ。」とでも言うのを期待してたんでしょう。
仕事が増えたのに不満なのか、ガチャガチャ手荒に端末を叩いて特急券を出してきた。

自分「ふーん、ここは客に説教するんだね。」
なんて、自然に嫌味が出てしまう。

何で「今度から」という言葉に我々が過剰に反応したのかといえば、はっきり言って普段JRを利用している我々が、物好きでわざわざ小田急を選んでやったからである。
「今度」など、いつあるか分からない。少なくとも「今度」は乗りたいと思わない。つまり小田急のリピーターになってやろうなんて更々思わないのです。

以前、ANAの山内客室本部長をお招きして、「お客様にリピーターになってもらうことが重要」とお話をうかがっていた。それくらいリピーターを確保すると言うのは難しいことなのだろうと思う。
これは、オリエンタルランドを視察した際に加賀見社長も、同じことを仰っていた。
そのために両社とも並ならぬ努力をされているというのは手に取るように分かっている。
おかげさまで自分は、両社ともリピーターになりファンにすらなっている。

しかし、小田急の彼女は何もせずとも、悪態をついても「今度」があると思っている。黙っていても客は来ると思っている。一昔前の役所よりひどい接客対応だ。

もちろん、彼女から「ありがとうございました」の言葉は無かった。


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非常に気分が悪かった。
まあ、でも新型ロマンスカーに乗れるんだし…と気を取り直す二人。

とりあえず食事などして2時間を過ごし少し早めにホームに入って電車を待ちました。


やっと、お目当ての新型ロマンスカーとご対面です。
やはり、まだデビューした手と言うこともあって、周りの人も写真を撮ってました。
ちょっと、わかりづらいかもしれませんが、階段が降りてきています。
運転手さんが乗るための階段です。

自動で昇降します。
こんな、ふうに自動で収納されていきます。
メカニカルでなんともカッコイイ!
上の連続写真です。
まだ、車内整備中なのですが、中をのぞいて見ました。
駅員さんが、電車をホームから伸びるホースをつないでいます。
多分、給水中?
新しいロマンスカーのロゴ。
この前で写真を撮る人も結構多かったです。
そして、車内整備が済んで、お掃除のおばさんたちが出てきました。
いよいよ、車内へ。
ここは売店。
ここは、コンパートメントになってます。
サルーンシートというみたいです。

新車特有のなんともいえない、新しい匂いがしてきます。
一般座席です。
天井は、丸くドーム型。

新幹線の、のぞみ号の先がとんがってる車両と似た雰囲気。
これは、例の特急券です。
我々の席は、15のCとDです。
そして、数時間後この写真は東京で撮りました。
あれ?小田原に行ったんじゃなかったっけ?

その理由は以下・・・
我々の座席は、2号車の15のCとDでした。

ところが2号車に乗ると、15のCとDなんていう席は見つからない。
新車なので色々まわってみるがどうしても無い。

もう一度特急券を確かめると、なんと「14時10分」
この電車は「16時10分」発。

もう、満席だ。気が遠くなる思いがする。

友人が「四時十分」といったので、「14時10分」と間違えたのだろうと、想像がつく。

怒りが頂点に達する。
しかし二人とも、「冷静に!」ということで、深呼吸して窓口へ。

さっきの彼女がいる。

友人「あの〜、四時十分と言ったはずなんですけど、14時10分の券が発券されているんですが・・・」
どちらかといえば気の荒い友人だが、かなり冷静だし下出に出ている。

係員「ご一緒に確認していただいたはずです!」
と、一切謝らない。

友人「じゃあ、払い戻してもらえますか?」
そして、払い戻しを受け特にもめることも無く帰った。

確かに一緒に確認したかもしれない。(確認したのは友人なので良く分からないが)
しかし、そもそもは、間違って発券さえしなければこんな事態は無かったはずだ。そういう彼女自身に都合の悪いことは丸投げして謝る気は彼女には一切無いのである。
友人は言う「金が返って来ただけましだ」と。
もっとひどい係員なら、
「えっとぉ、もうー、発車時刻がぁ、過ぎてるんでぇ、払い戻しわぁ、出来ないんでー」
と、いうことになると友人は言う。

もし、自分が「新型ロマンスカー乗車:箱根1泊2日の旅」とかの幹事だったら、メチャメチャブーイングだろうなぁ、と思う。
そういう、機会ではなかっただけ、ましだと思わなければいけないのかも知れない。

なんとも後ろ向きな、言葉だが「〜よりはまし」と我慢するのが、ブームになっているのかもしれない。



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