2008年のお正月も、JR東日本から「正月パス」が発売されました。
近年は、飛行機から初日の出を見たり京都へ行ったりでご無沙汰気味の正月パス・・・。

今年は、大幅にアップグレード!なんと函館まで行けるのです。しかも1月2日にまたがる場合、途中下車しなければ乗車した列車の終着駅まで、有効とのこと。

それで計画を立ててみることにしたのは、暮れも押し迫った12月25日・・・。
果たして函館まで、到達できるのでしょうか??

「正月パス」普通車用、12,000円。座席指定が4回まで取れる。グリーン車用16,000円もあり1回当たり1,000円でグリーン車に乗れるので、こちらのほうが圧倒的にお得なのだが、主要列車のグリーン車はまず予約が取れない・・・というわけでおとなしく普通車用を購入。

←正月パス\12,000と北斗星2号の寝台券\9,450。常磐初日の出号のグリーン権\1,900と合わせて、\23,350。


計画では、上野=(常磐初日の出号)=湯本=(普通列車)=いわき=(スーパーひたち)=仙台=(はやて)=八戸=(つがる)=青森=(スーパー白鳥)=函館
函館=(北斗星)=上野・・・
この中で北斗星は、寝台特急なので特急券と寝台料金9,450円が必要になる。
常磐初日の出号も、今回は普通車用切符なので1,900円別料金が必要だった。(グリーン車用は不要)

※Nikon D3 AF50mm F1.4DとAF14-24mm F2.8Gで撮影
旅の始まりは、わが神田駿河台の氏神様、神田明神から。
湯島方面から歩いて、裏参道から入る。
御茶ノ水駅から、徒歩の人が多いと思ったので・・・
規制されているかと思ったら、案外スルーに入ることができました。
餅つきと、鏡割り。
お神酒を振舞ってもらって正月ムードが高まりました。

お参りも意外なほどスムーズに。
お札類もそれほど混雑している様子はなかったのですが、これから長旅が控えているので後日いただくことにしました。
初詣に、かなりの時間を要すると思って時間をかなりとってあったのですが、とりあえず駅へ。

山手線の駅で一番近いのは秋葉原なんですが、時間つぶしをかねて御徒町駅へ。

山手線は深夜でも大晦日〜元旦にかけて10分間隔で終夜運転をしている。
(他の路線は30分間隔くらいのところが多い)
とりあえず、上野駅へ。
次に乗る列車「常磐初日の出号」の案内も出ている。
4:15分発湯本行き・・・まだ3時前。
と、いうわけで「常磐初日の出号」の始発駅、大宮駅へ向かってみることにしました。
携帯電話の乗り換え案内で調べてみると、十分時間に余裕があるようです。
(大晦日の終夜運転にも対応しているのには驚きました)
深夜の大宮駅。
氷川神社もあり交通の要衝でもあるので、まだ宵の口のような賑わい。
お目当ての「常磐初日の出号」は3:40分の発車のようです。
終夜運転の高崎線。
グリーン車までほぼ満席。よく考えてみれば正月は休日なのでグリーン料金は割引になるので、使わない手はないんですけど。
宇都宮線と連絡を取って発車。高崎線は上野発着、宇都宮線は湘南新宿ライン乗り入れで対応していたようです。
高崎線と入れ替わりに、お目当ての電車が入ってきました。
これが、「常磐初日の出号」です。
全車グリーン車の指定席ですが、快速電車なので全区間乗りとおしても運賃+1,900円です。
中は、こんな風に純和風のお座敷です。
3号車7番A席に指定されていたのですが、こんな風に4人単位のテーブル席なので、他の人と乗り合わせると何かとわずらわしく・・・
先頭部に来てみました。
展望室になっています。ここはフリースペースなので番号の指定に関係なく誰でも利用できます。
上野でスイッチバックして進行方向が変わるためか、こちら側には誰もいませんでした。

しっかり海側(右側)をキープします。
ここも、フリースペースです。
まるでクラブのような設備で、お座敷とはイメージが違います・・・。
定刻3時40分に大宮駅を出発しました。
ブラインドも下ろされず、運転手気分で東北線を上野に向けて走り抜けます。

ちょうど、京浜東北線を抜くところです。
そして上野駅に到着しました。
ここで、方向転換のため運転手さんと車掌さんが入れかわります。
そして、茨城県と福島県の境にある大津港駅を出てしばらく走り、6時40分ごろ初日の出の鑑賞スポットに到着しました。
列車はしばらく停車し暖かい車内から初日の出が鑑賞できます。
以前にも伊豆初日の出号や房総初日の出号に乗って何度かチャレンジしましたが全滅・・・3年前のANA初日の出フライト以来、列車では9年前の常磐初日の出号以来の初日の出となりました。(この当時の初日の出号は客車列車でした)
初日の出が拝めた年は良い年になるというジンクスがあるのでたぶん良い年となることでしょう。
そして、湯本駅に到着です。
次に乗り換えるスーパーひたち1号は、いわき駅発なので延長運転してほしいところですが・・・。
と、いうかこの駅で運転を打ち切る理由が今までよくわからず。
湯本駅のホーム。
乗り継ぎのいわき行きの普通列車を待ちます。
今まで知りませんでしたが、ホームには足湯があるようです。
湯の花も浮かんでいて本物の温泉のようです。

あのスパリゾートハワイアンズはこの駅が最寄り駅です。
いわき行き普通電車が入ってきました。
この電車は上野駅では見なくなった415系でした。
車内は、どうってことない普通列車なんですけど。
やっぱり東京で見られなくなったということを考えれば希少なんですよね。
そして、いわき駅に到着。
ホームの電光掲示板を確認。
スーパーひたち1号いわき始発仙台行きです。
普通車ばかりの4両編成。
この電車も東京で見慣れた車両なので、特に珍しいということもないのですが、スーパーひたち「1」という数字はここまで来なければ見られないので、それは貴重かも。
そして車内へ。
指定席を確保していたんですが、なぜか指定席のほうが込んでいる・・・
EOS 1DとLレンズやG9をぶら下げたマニアのおじさん・おばさんたちが暑苦しいので、自由席へ移動。

こちらはガラガラで誰もいない。
座席を回転させ休ませていただくことにしました。
阿武隈高地を左手に常磐線を快走。
亘理駅。
駅舎はお城になっていました。
そして仙台駅へ。
乗り継ぎ時間があまりないので、足早に新幹線ホームへ。
ちょうど、こまち号とはやて号が離合するところでした。

自分が知る限りではこまち号とはやて号の離合は、盛岡駅だったんですが変わったんですね。
分割離合シーンには、黒山の人だかり。
右の列車は、仙台どまりのMaxやまびこ号。
こまち号を見送ってから杜の都、仙台を発車。
東北を代表する都会とだけあって近代的なマンションが林立。
去年、現役引退した455系や417系などが留置されていました。
まだまだ、現役でいけそうな感じもしますがやはり運用コスト面で折り合いがつかないんでしょうね。
はやて号の車内。
立ち席の客もいるほどの満席状態。
子供連れが多くにぎやかというか・・・
トンネルを抜けるたび雪が深くなっていきます。
古川や一ノ関、北上などこまめに停車して雪が降り積もる盛岡へ。
ここで、新幹線は終点というイメージが強かったんですが、こまち号は田沢湖線を通って秋田へ、はやて号は八戸へ足を伸ばしています。
意外なことですが、盛岡〜八戸は初めての乗車です。
よく考えてみたら、これ以上北上するときは飛行機なんですよね。
二戸駅に停車。
ここは青森県だとばかり思っていたら、岩手県なんですよね。
そして終点の八戸駅の目の前までやってきました。
こちらは晴れのようです。
八戸駅に到着。
駅のスロープをあがり在来線のホームへ。
ここへ来る新幹線はすべて「はやて」。
「やまびこ」などは一切来ません。
在来線ホームへ。
臨時列車の「つがる」号青森行きがいました。
この列車は、結構空いていて自由席もグリーン車も空席がありました。
車両は485系。これで函館まで、「はつかり」として運転されていた頃がつい最近のように思い出されます。
定期列車の「つがる」号弘前行き。青森駅までノンストップ。
この列車も以前は、「はつかり」でした。てっきり海峡を越えるのかと思いきや、本州専用。
まだ時間があったので、駅構内を散策。
外国のお坊さんがいました。
そして走ること50分、青森駅に到着しました。
自分はここで下車ですが、この電車は弘前駅まで行くので座席の転換作業と列車の前面に付いた雪おろしの作業中。
一足先に着いた、臨時列車の「つがる」がいました。
青森駅の乗り換え口。
外国人の観光客も多い。雪が珍しい地方からの観光客も目立つ。
かろうじて昔のイメージが残っている青森駅。
この先には八甲田丸が停泊していて、往時の名残を残している。
青森駅で、駅弁を購入。
あっという間に40分が過ぎて、函館行きの「スーパー白鳥」号が入ってきました。
そして、座席へ。
今日は指定席は満席とのこと。デッキまで人があふれかえっている。
携帯で電話する女の子。
これから札幌に帰るとか?青森からだと結構な長旅です。
早速駅弁を取り出します。
すっかり有名になった大間のマグロとウニとイクラ入の弁当、
青森贅沢三昧。

1150円と少々お高めだが味は上々。
津軽平野を北上します。
牧場が左右に広がります。
そして蟹田駅へ。
ここで、三厩方面へ行く線路と分岐します。

快速列車廃止後は、青函トンネルを通過する列車は特急しかなくなったため、蟹田駅〜木古内駅までは青春18きっぷで特急に乗車できます。
小さなトンネルをいくつか通過すると、青函トンネルです。
この写真は青函トンネル突入の瞬間。

自分は明るい時間帯に青函トンネルを通過するのは初めて。
青いライトがついているの場所が、青函トンネルの最深部。
ここは吉岡海底駅。
海底駅見学も季節限定になってしまいました。
走ること26分、青函トンネルを出て北海道に上陸しました。
そして北海道上陸後最初の停車駅、木古内駅に到着。

ここで車掌さんが何度も「青春18きっぷでご利用の方は続けて乗車されると蟹田〜木古内以外に実際に乗車された分の運賃と料金をお申し受け致します」とアナウンスしているが、実際どうなんだろう?
木古内駅で、一歩降りて電車に戻れば木古内〜函館までの運賃と料金で済むのでは??
住宅街に入ると、まもなく函館市街。
そして函館駅に定時到着。
乗客はいっせいに走り出し、スーパー白鳥をカメラに収めます。
お向かいに止まっているのは北斗号、札幌行き。
札幌まで約300キロ・・・
そして函館駅前へ。
だいぶ以前と印象が変わっていました。

最近は飛行機ばかり利用しているのですっかり駅前のイメージを忘れていました。

かつ列車で来たので北海道に着いたという実感があまりありません。
函館駅を後に函館市交通局(市電)の電停へ向かいます。
湯の川行きの、電車が入ってきました。
今日は元旦なので、電車は18時で終電だそうです。
(元旦〜3日は休日ダイヤというのは良く聞くのですが、こういうのは初めてでした)
そして、どっく前行きの電車に乗車。
十字街へ移動します。

一日乗車券を買って移動しようとしましたが、今日は18時で電車がなくなるということで、やめておきます。
十字街で下車。倉庫街を目指しました。
あいにく吹雪いてきました。
倉庫街で見つけたホテル「HOTEL SEA BORNE」。
残念ながら、今日は夜行で日帰りです。
函館山からの夜景。
吹雪いていたので、今日は昇るのをやめようかと思いましたが、
ちょうど晴れ間が出て、なんとか日没直後の夜景を見ることが出来ました。

普段から観光客で、にぎわっていますが今日は中国語や韓国語しか聞こえて聞こえてきませんでした。
タクシーで移動。
電車もないし、吹雪の中困っているのがわかっているのか勝手に止まってくれました。

とりあえず駅には駅には来たものの、乗車予定の北斗星にはかなり早く函館市内を軽く廻ってもらうことにしました。
函館は教会の街。
英国国教会、カトリック教会、ロシア正教教会など、多数の教会が
あります。
隣は、浄土真宗のお寺だったりと仲良く同居しています。
簡単な市内観光の後、再度函館駅へ。
乗車予定の列車は北斗星2号、上野行きです。
改札が始まると、カメラを持って列車の入線を待つ人だかりが・・・。
あぶない!あぶない!
と、係りのおじさんが大声で、待ち構える人たちに注意して廻ります。
DD51型機関車から列車が開放されると、出発のベルが鳴ります。
反対側ではED79型機関車の連結作業が行われているはず、なんですけど・・・。
あわてて、列車へ駆け込みます。
発車直前・・・
ここは、ロビーカー。

この先にある食堂車を目指します。
が、満席の上に待っている人がたくさんいるとのことであきらめました。

明日の朝食も予約はないので、早めに来て待って欲しいとのこと。
そして、自分の寝台へ。
左側の下段。

他の3つも埋まっていました。
ちなみに個室寝台も同じ料金なんですけど、12月半ばには既に予約でいっぱいでした。
そして、青函トンネルを通過。青森駅近くで機関車交換のため長時間停車。
そろそろ、床に着こうとした瞬間、小さな男の子が自分の寝台に飛び込んできました。
あまりにも突然の出来事にただ驚く。自分の寝台と間違えたらしい。
車掌さんと連携して保護者探し…、なかなか見つからない。
そして1時間ほどあと、「子供がいなくなった」と別の車両で届出が…。
無事パパに引渡し、解決。
「お客様どちらの寝台ですか?」と車掌さん。
翌日、お礼にと北斗星特製カードを持ってきてくれました。
翌朝5時半ごろ、食堂車に出向いてみるが既に長蛇の列。
あきらめて寝ることを選ぶ。昨日あれほど暖房が効いていたのに
寒い。

そして宇都宮、大宮と進み見慣れた景色になってきました。
上野駅に到着。
機関車の前は、撮影会状態。
上野駅に到着後、広小路を秋葉原方面に南下。
途中の喫茶店で朝食をとる。
そして、神田明神へ。
大晦日より混んでいました。

破魔矢はあきらめて、0101へ福袋を買いに走りました。



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